自転車のホイール組みに挑戦してみよう!その5(振れ取り、後編、そして完成へ)

振れ取りの続き。

振れ取りの基本は以下の通りだ。

・左右に横振れしてる時は、反対側のフランジから出ているスポークを締める。
・上下に縦振れしてる時は、下に振れていればスポークを締め、上に振れていればホイールの反対側のスポークを締める。
・一度に締める量は、1/8~1/4回転くらいにする。
・最も振れているスポークから2~3本隣のスポークも締める。締める量は遠くになるにつれて少なくする。
・締めるだけで緩めない。

まずはギア側フランジから出ているスポークだけで、縦振れ→横振れの順に取る。

ミノウラのマニュアルによると、振れの最初と最後のスポークにビニールテープで印をつけろとある。
だけど、最初はどこからどこまで振れているのかさっぱり分からないので、振れの中心と思われる場所にテープを貼ってみる。
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ビニールテープを貼ったスポークを締める。1回に締める量は1/4回転以内と。この辺は感覚だ。
そのスポークを中心に、2~3本隣のスポークも、締める量を少なくしながら締める。

この振れ取りって、難しそうだが、けっこう思ったとおりに振れが少なくなっていくぞ。
面倒くさがらず、ちょっとづつやっていけば大丈夫だ。


ギア側だけの調整で縦と横の振れが取れたら、リムが中心からギア側に寄っている状態になっているはずだ。
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ここから反ギア側スポークを均等に締めていって中央に寄せる。
この過程でも振れが出るので、さっきと同じ要領で取る。

リムの振れが少なくなってきたら、振れ取り台のゲージをぎりぎりまでリムに近づけて、「ショリーン」って音で振れている場所を探していくのが良い。
えっ?新品のリムをゲージにこするのが嫌だって?いいんだよ、どうせブレーキパッドで思い切りこすれる場所なんだから。

やがて、上下左右の振れがほぼ無くなる。
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この頃になると、スポークのテンションもけっこうきつくなってくる。

次はセンターゲージでホイールが左右対称になっているかチェック。
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後輪はおちょこ組みだが、リムの位置は自転車の中心に位置してなければならない。当たり前ですが。

センターゲージの真ん中に穴が空いているので、まずはこれをホイール片面の、ハブ軸に挿す。
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センターゲージの足がリムにぴったりついた状態で、センターゲージを固定する。これでホイール片面を片取りした事になる。
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それを反対側のハブ軸に挿す。左右対称になってない場合は、足がリムに届かずガタガタするか、センターゲージが浮く。
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片側のスポークだけ均等に締める。これを左右対称になるまで繰り返す訳だ。


やがて、振れが無くなり、センターも出る。完成は近いぞ。

次にホイールのなじみ出し。ホイールに刺激を加えてやる。

写真のように、太ももを使って、ホイールの左右をぐいぐいしならせる。けっこう力を入れても大丈夫。
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そうするとホイールがキシキシと鳴く。なじみが出ている証拠だ。

ホイール両側にまんべんなくなじみ出しをしたら、再び振れ取り台にセット。
おっと、横振れが出ているじゃないか。
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また振れ取り。面倒がらずにやろうね。この頃になると、ニップルが悲鳴をあげてくる。ビビらないぜ、オレは。

スポークのテンションを確かめる。
冒頭でも書いたように、後輪の場合、ギア側のスポークはギンギン、半ギア側は緩い。そういうものだ。
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オレの場合は、前輪のテンションや、通勤バイクホイールのテンションと比べてみた。
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テンションが緩い場合は、ニップルを均等に締めていく。
締めたらまた振れ取り台に乗せて、振れを取る。

感覚的に、いい感じのテンションになったら完成だ。
まーこんなもんでしょってとこで終了。
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実はちょこっと縦振れが残っているが、これを取るために全体のバランスが崩れるのが恐い。
別にツールドフランスに出るわけじゃないし、これでいいのだ。

正味、どのくらいの時間がかかったかな。
だいたい7~8時間くらいだろうか。

でもって、リムテープ、チューブ、タイヤをはめて、バイクに装着。
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近所を試走してみる。
乗り始めてしばらくは、ホイールがキシキシと鳴く。ちょっとビビったがそういうもんなのだろう。
わざと体重をガンガンかけながら乗ったりしてみる。
ひと回りしたら、ホイールを回して振れをチェック。どうやら大丈夫そうだ。

翌日、ヤビツ峠までシェイクダウン走。
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麓で1回、峠で1回、振れをチェック。
これも大丈夫そう。

という訳で、初のホイール組みは無事に終了した。疲れた。
何より、写真を撮りながら組んで、ブログを書くのが疲れた(笑)。

しばらくしたら前輪を組んでみるが、後輪をクリアした今となっては恐くないもんね。

・その1(パーツセレクト)
・その2(リムの取り外し)
・その3(ホイールの仮組み)
・その4(振れ取り、前編)
・その5(振れ取り、後編、そして完成へ)

この記事へのコメント

oyaji_climber
2008年08月03日 00:19
前輪はラジアル組やりましょう!(笑
わんだ父
2008年08月03日 14:34
↑これ、却下されますよ…。
ぬし
2008年08月04日 22:02
わんだ父さん、却下なんて大げさな。
oyajiさん、前輪用のスポークもあわせて買っておいたので、今回は見送りするだけですよ。
ラジアル組みはやはり効果あるんでしょうか。おもしろそうですけどね。
ka
2008年08月06日 19:19
レポートお疲れ様でした。
大作の完成ですな。
さすがクオリティ重視の「StudioPineHeadプチコラム」
ぬし
2008年08月07日 21:04
kaさん、クオリティが高いのは言われるまでも無いですが、疲れました。
ググって来てくれる人のために、今後もマイチェンしながら良いレポートにしていきたいないと思ってます。
わんだ父
2008年08月09日 00:33
>ラジアル組みはやはり効果あるんでしょうか。
メインの効果は軽量化だそうです。
ダイレクトに振動が伝わる分、スポーク寿命は短いとか何とか…。
…と聞いた覚えがあります。
ぬし
2008年08月09日 09:43
スポークカリキュレータ使って計算すると、前輪ラジアルにすると8グラム、スポークを28本に減らすと34グラム、更にバデットにすると91グラムのダイエットになります。
8グラムじゃねえ・・。バデットの減量効果は高そうですが、素人組みだし、ぐにゃっと行きそうで。
trueblue66
2008年09月02日 05:22
お疲れ様でした。
エンゾ早川さんにいわせるとタイヤは手組みのほうが断然乗り心地が違うとおっしゃってましたが、実際のところいかがなものでしょうか?
downhill
2008年09月05日 20:33
遅レスで申し訳ない(^^;)。忙しくてチェックしてなかったのですが、禁断のホイール組みに着手するとは恐れ入りました。後は圧入と切削ですね(笑)。
ぬし
2008年09月07日 21:28
trueblue66さん、こんにちは。
エンゾ早川さんって知らなかったのですが、著書をお出しになってるなど有名な方のようですね。乗りごごちは悪くないと思いますが、完組みホイールのオーナーになった事が無いので比較ができないです。

downhillさん、お久しぶりです。
ついにやってしまいましたよ。メカニックのdownhillさんには見るに耐えない出来だと思います。誤りがあったらできればそっと教えてください。
downhill
2008年09月07日 23:35
↑ 
見るに耐えないなんてそんな事無いですよ~。説明も良かったし、パーツチョイスも良いですよ~。ホイール組みで大事な事は壊れない事(問題が出ない事)ですから、そこさえクリアしてしまえばOKですよ~。
>そっと教えてください
直メールが良いですか?(笑)。
ぬし
2008年09月08日 20:32
>直メールが良いですか?

直メールでお願いします(笑)。皆さんへは記事をアップデートしてこっそりお伝えしますので。
真顔
2012年03月14日 11:20
はじめまして。
サイクルメンテナンスの「ホイール組の達人」を買おうかと検討中でしたが、貴方のブログを拝見して必要なくなりました。ありがとうございましたm(__)m
ヒロ
2012年03月15日 20:46
>真顔さん
初めまして!ご来訪ありがとうございます。無事に組み上がりましたでしょうか。だとしたら、わたしもうれしいです。記事が間違ってなかったって事ですからね。
このホイール組んでから、かれこれ3年以上経ちました。まだ現役で頑張ってます。
ミノール
2012年03月25日 21:33
はじめまして|ω゚)ノ
愛車のMTBのハブが壊れてしまったのをきっかけに、自分も組んでみました。
その際にこちらの記事がとても参考になりました。
しかし、振れ取り台を持っていないので、
即席自作振れ取り台を作ったりしてのやっつけ作業でした(笑)
さすがに精度が悪くて少々の横振れが残っています。
ですが、15年共にしてきたMTBにさらに愛着が湧きました。
ではでは。
ヒロ
2012年03月27日 21:23
>ミノールさん
コメント、ありがとうございます。
無事に完成されたようでよかったです。参考になったなんて言ってもらえて、たいへん嬉しいです!
自作振れ取り台なんてすごいですね。作り方を公開したら、大変な人気記事になるんじゃないでしょうか。
アリス
2012年09月27日 23:18
はじめまして。「手組」で検索して、こちらへヒットしました。
これまでにも、何度か手組はしてきましたが、まったくの我流。
スポークの向きが前輪でも決まっていたというのは驚きでした。
よく、タイヤをつけ間違えたときに、前輪はそのまま反転させて使っておりました。
お恥ずかしい限りです。

後輪も際にギア側だけで調整するやり方ですと
とても簡単にふれ取りもできました。

記事をご紹介いただいたことに感謝いたします。
ありがとうございました。
ヒロ
2012年09月28日 08:27
>アリスさん
コメントありがとうございます。
我流で何本もホイール組んじゃうなんて、それの方が凄いです!わたしはただ、ミノウラのマニュアル通りに組んだだけでして・・・
スポークの向きは、いくつかパターンがあるみたいですね。このHPでは、スポーツバイクで一般的だと言われてるパターンで紹介してみました。ですから、このパターンが絶対ではないと思います。
k601990
2012年12月19日 22:07
はじめまして、子供の24インチロードバイクがボスフリー7速ハブで、8速化にするため、検索したところたどりつきました。お陰様で残す作業は触れ取りだけになりました。
メンテナンス書より参考になりました。ありがとうございました。
tokoharu
2012年12月28日 12:38
はじめまして。すごく充実した内容のおかげで、ウン十年ぶりに引っ張り出したクロモリロードのチューブラーホイール組み直しが出来ました。私の場合、WOリムへの変換は次の時までの楽しみに取っておきます。本当にありがとうございました。
ヒロ
2013年01月20日 22:40
>k601990さん
コメント有難うございます。返信が遅くなりすみません。
お子様のロードバイクにも応用できるとは、わたしもびっくりです。
径が小さいと、スポークを手に入れるのが難しそうな気もします。
上手く振れ取りが出来るといいですね!
ヒロ
2013年01月20日 22:43
>tokoharuさん
コメントありがとうございます。返信が遅くなりすみません。
わたしも20年前に購入したクロモリロードにいまだに乗っています。死ぬまで使えるかもしれません。
使い捨てが多い時代ですが、コスパ度外視して、大事に使いたいものですね。
yousuketomy
2016年07月25日 06:28
お疲れ様で有り難うございました。m(_ _)m 親切丁寧な説明は、本当に有り難く参考書にさせて頂きます~小学生より新聞配達をし中学生に組み上げたZUNOW'オーダーフレーム70年代 ほぼフルカンパロードを最近復活させましたが、チューブラーリムがぼろくなってたので思案しておりましたが勇気が出ました(^_^)vタイヤはまだまだチューブラーで行きたいですが、この間パンクし4時間程かかり木綿糸で修理しました。(^_^;)

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